※ご注意
この記事は息子が人食いバクテリアと呼ばれている劇症型溶連菌に感染した際の実際の体験を、記憶、LINEのメッセージ、写真などを元に書いたものです。
当時の私がそうであったように、人食いバクテリアに感染したご本人、ご家族、ご友人などは、わらにもすがる思いで回復した例が無いか探していると思います。
そんな方々がこの記事の例に少しでも希望を持てれば幸いと思い、息子の了承を得て公開することにしました。
私自身は医療関係者ではないため、治療方法、予後の処置、リハビリなど不正確な部分も含まれる可能性がありますこと、ご容赦願います。
特に治療やリハビリについては患者さんごとに状況が異なるため、この記事に書いてあることはひとつの症例であり、全ての人食いバクテリア感染者に有効なわけではないと思います。
実際の治療やリハビリの方針等は担当のお医者様や理学療法士の方と相談して頂く方が良いと思います。
なお、息子が今後、公開を拒むようなことがあれば予告なく非公開にすることがあります。
言葉も理解できている
この日も午後から面会に。
昨夜からの経過を看護師さんが教えてくれた。『 』の中は私の当時の心の声。
・昨日の夜は目を覚ましている時間が長くあり、「目をぱちぱちして」とかにも反応してぱちぱちできていた
『それなら多分、言葉もちゃんと覚えてる』
・少し弱目の鎮静薬を打ってる時間帯のため今は目は覚めてない
・心肺機能はだいぶ復活した。心臓はサポート無しの状態
・さらにこのまま順調なら明日、人工呼吸器も外せそう。今も無くても大丈夫なくらい自分で呼吸ができている
・昨日の夜から少しずつ口の管から食べ物を胃に入れ始めたみ。便もちゃんと出ている。
『それなら胃腸系の臓器もダメージあまり無さそうだ!』
・尿も少し出ているので、透析を無くせるように徐々に減らしていくことを試す
・透析をいきなりやめることはしないが24時間透析→数時間おきに透析→透析無しという感じで徐々に無くしていけるか試す
・足のふくらはぎの出血もだいぶ止まってきて、今は輸血せずに済んでいる。
・左手はみずぶくれになってしまった部分が治るのはもうしばらく時間必要だが、足の指のように黒くなってしまう事はないのではないか
『ということは手指は両手とも完全に戻りそうで良かった』
命の危機は脱したか
意識も戻り、心肺機能も自律してきたので命の危機は脱したと思う。
医師からも同じようなことを言われた。
一方で、これからのリハビリは本人的にもなかなか辛いはず、ということも言われた。
主治医の話によると、人間の体は完全に寝たきりの状態になると、1日で30%ずつ筋力が落ちていくらしい。
息子の場合はこの日で入院8日目。
単純計算で70%の8乗、計算すると0.7^8≒0.057なので元の筋力の5.7%しか残っていないことになる。
そんなバカな、と思ったけど今後、このリハビリが思った以上に大変だということを嫌というほど思い知ることになる。
リハビリは本人の気持ちがもちろん一番大事だが、家族の根気も試される。
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