※ご注意
この記事は息子が人食いバクテリアと呼ばれている劇症型溶連菌に感染した際の実際の体験を、記憶、LINEのメッセージ、写真などを元に書いたものです。
当時の私がそうであったように、人食いバクテリアに感染したご本人、ご家族、ご友人などは、わらにもすがる思いで回復した例が無いか探していると思います。
そんな方々がこの記事の例に少しでも希望を持てれば幸いと思い、息子の了承を得て公開することにしました。
私自身は医療関係者ではないため、治療方法、予後の処置、リハビリなど不正確な部分も含まれる可能性がありますこと、ご容赦願います。
特に治療やリハビリについては患者さんごとに状況が異なるため、この記事に書いてあることはひとつの症例であり、全ての人食いバクテリア感染者に有効なわけではないと思います。
実際の治療やリハビリの方針等は担当のお医者様や理学療法士の方と相談して頂く方が良いと思います。
なお、息子が今後、公開を拒むようなことがあれば予告なく非公開にすることがあります。
ICU卒業は1日延期
この日の午後、ICUを卒業して一般病棟に移ると聞いていたので面会中に移動かな、と思っていた。
到着してすぐ、看護師さんから言われました。
「一般病棟に移るのは１日延期になりました」
一瞬、また何かの検査結果が悪くて、ICUで様子見なのかと思った。
しかし、真相を聞いて胸を撫でおろしました。
単に一般病棟に空きが出るはずだったが空かなかったため、１日ずらすというだけ。
ほっとしました。
弟夫婦がお見舞いに
この日は私の弟(息子からみると叔父)が見舞いに来てくれることになっていた。
ちょうど一般病棟に移れるタイミングだったので、一般病棟は電波が通じるかと思っておてがるWiFiの端末を貸してくれないか、とお願いした。
おてがるWiFiがあれば、私や妻が面会に行ける時間よりも早い時間から、タブレット端末等で暇つぶしができるし、スマホなどのデータ通信端末を契約するよりずっとコスト抑えられるので。
弟は現在は使っていないらしく、データ残量はないけど端末を貸すことには快諾してくれた。
結果的に一般病棟への移動が延期になったので、この間の祖父母や下の子との面会の時のように、車いすでの院内散歩で休憩スペースで面会することにした。
弟夫婦が差し入れてくれた、ポテトチップスとマリオ＆ルイージのぬいぐるみは、とても喜んでいた。
先日のひな祭りイベントでもらったジーニーのぬいぐるみと一緒にベッドの枕元に置いていました。
「実況動画をまた送って」とお願いしていた。
リハビリは順調だが・・・
最近は体調も良さそうにしていて、リハビリも順調にこなしている。
まだ、足のリハビリは始めていないが、手のリハビリはかなり動かせるようになってきたし、紙風船でバレーボールもできるまでに回復している。
当初、タブレットのタッチパネルで動画の再生ボタンを押すような簡単な操作でさえ手が震えてしまって苦労していたのに、この時にはマインクラフトをプレイできるまでになっていた。
一方で足の方はというと、これといった進展はまだない。
今は縫合した傷がしっかりと閉じて、腫れが引くのを待っている状態。
少しずつ腫れは引いてきてはいるが、もう少しかかりそう。
この頃は、息子は面会時間中ほとんど起きていたので、本人が気にするかも知れないと思い私や妻もあまり足を見ないようにしていたし、写真を撮るのも控えていた。
写真を撮れば、息子は見せてと言ってくるだろうし、見せた時に右足の黒部分が今後どうなるのか、私自身も説明できる気がしなかった。
特に右足の指は今後どうなるかわからないし、どうなるかわからないのに安易に元に戻るよ、と言うのは息子にも不誠実だと思ったためです。
本人も自分の体が今までと違う状態であることは分かっているので、言語化できない不安とストレスはあると思ったし。
実際、この頃は後頭部に円形脱毛症のような症状が出て、髪の毛が抜け落ちて完全にハゲてしまっていた。
それも小さな円ではない、５００円玉よりも２周りくらい大きなものが２つ並んだ形でつながっていたので、横長にハゲていた。
写真は５日前の状態。大きな円形脱毛症になっていた。
看護師さんも「後頭部ご覧になりましたか？」と言って心配そうにしていた。
精神的なものからくるであろう症状は医療的な処置を知っている看護師さん達でも扱いが難しいのかな、とこの時は思った。
妻に取材依頼、だがそれどころではない！
妻は息子が生んだ時に分娩で吸引してもらった関係で当時入ってた医療保険が下りた。
その時の受け取った保険金を元手にディズニーランドを経営するオリエンタルランドの株を買う、と言って投資を始めた。
投資成績はかなり良く、Ｘでもたまに発信していたのだがフォロワーが５千人弱も付くほどになっていた。
で、この日、ＸにTBSのTHE TIMEから取材依頼がきていた。
「ありがたいけど、ちょっと今はそれどころじゃないから取材は無理だけど」
と言って、あっさり断っていた。
本当にタイミングが悪かったなぁ。
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