※ご注意
この記事は息子が人食いバクテリアと呼ばれている劇症型溶連菌に感染した際の実際の体験を、記憶、LINEのメッセージ、写真などを元に書いたものです。
当時の私がそうであったように、人食いバクテリアに感染したご本人、ご家族、ご友人などは、わらにもすがる思いで回復した例が無いか探していると思います。
そんな方々がこの記事の例に少しでも希望を持てれば幸いと思い、息子の了承を得て公開することにしました。
私自身は医療関係者ではないため、治療方法、予後の処置、リハビリなど不正確な部分も含まれる可能性がありますこと、ご容赦願います。
特に治療やリハビリについては患者さんごとに状況が異なるため、この記事に書いてあることはひとつの症例であり、全ての人食いバクテリア感染者に有効なわけではないと思います。
実際の治療やリハビリの方針等は担当のお医者様や理学療法士の方と相談して頂く方が良いと思います。
なお、息子が今後、公開を拒むようなことがあれば予告なく非公開にすることがあります。
祖父母と面会
この日は私の両親、息子から見れば祖父母と面会した。
これまで下の子の面倒と家事全般をやって助けてくれていた両親。
息子も元気になってきた事だし、面会したいって事で会ってきてもらいました。
会って最初に祖父母のことわかるか聞いたら、わかるよ!って言われて安心したらしい。
実際、昏睡状態の時から意識が戻った後もどこまで脳に障害が残るか全くわからないと医師にも言われてたから、記憶がしっかりあって普通の会話ができるだけでも本当に良かったと思う。
ここまでのところだと重度の脳障害の所見は見られないと言われているが、CT画像から脳に膿または血液等の液体が溜まっていた痕跡はあると診断されている。
今後、何かしらの形で脳障害が表面化するかも知れないし、何も無いかも知れないので長い目で見ていくしか無い。
仮に脳に多少の障害があった場合に、障害があることがパッ見ではわかりづらいグレーゾーンだと、本人は健常者と同じレベルを求められて辛いだろうと思う。
まして、それが親も本人も障害と認識していない場合、本人が「自分は頑張っても頑張っても人と同じようにできない」と自己肯定感を下げてしまわないように気を付けたい。
勉強にしても仮に成績が思ったように伸びなかったりした時にどこまで頑張らせるか、我々、親も判断に迷うかも知れない。
その辺りも考慮して注意深く観察しておこうと思う。
まぁ、見てる限り脳の方は全然大丈夫そうなんですがね。
ICUの看護師さんが会いにきてくれた
この日はICUにいた時に息子の面倒を見てくれていた看護師さんが何人か遊びに来てくれました。
生きるか死ぬかの境目にいた時に懸命に看護してくれていた方達なので、回復して元気になった息子の姿を見て感動していました。
口々に「本当に良かったねー」「元気になったねー」と。
この日は熱もほぼ平熱の36.7度でご飯も美味しそうに食べていました。
リハビリの付き添いもじじとばばに任せましたが、一生懸命やっていたそうです。
転院先候補から前向きな連絡
入院している病院は内科的な病気や緊急を要する救急治療を専門とする病院。
そのため、息子も内科的な治療が終わったらリハビリ専門の病院に転院することを勧められていた。
病院に駐在しているソーシャルワーカーさんが転院先の候補に話を通してくれて、受け入れ可否を確認してくれていた。
候補は2つあるがどちらも自宅からは車で1時間半ほどかかる。
毎日面会に通うには結構な距離がある。
ここ半月ほどは午前中のみ勤務して、午後半休を取っていたが、それを継続するにしてもリハビリがどれだけ続くのかわからない為、半休が取れる日数にも限りがあるので、安易に半休取れば済むという話でもない。
地域の療育センターに週複数回通ってリハビリを継続するという手もあり、どれも決め手に欠いていた。
この日、候補の1つで本命だったリハビリ専門病院から受け入れを前向きに検討します、という連絡がきたとソーシャルワーカーさんから伝えられました。
この病院はリハビリの専門性としても全国有数、設備面も非常に充実していて、全国から患者さんが来ていて、入りたいと言っても入れないことの方が多いという病院だそう。
リハビリをするという面だけを考えればベストと言える条件が揃っている、とも言える。
自宅からの距離と車で行かないと恐ろしくアクセスが悪いという事がネックだが、息子の身体の回復を考えると、やはりここがベストという気がする。
一方で、長期にわたる治療、リハビリになるため、今はなんとか頑張れても無理をした状態が長期間続くと、看護する家族の方が潰れてしまうケースもよくあることなんだそうです。
もちろん、息子の回復にとって最も良いと思える選択をしたいが、そのために自分を含めた家族も潰れないように考えておかないといけない。
仕事の調整がどの程度できるか、両親や義両親の協力がどこまで得られるか、など結構考えることは多い。
検討できる時間もそんなに残されていないが、しっかり考えようと思う。
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